BYDが西安にEVバス新工場、現地メーカー買収
中国の電気自動車(EV)大手の比亜迪(BYD、広東省深セン市)は、陝西省西安市のバスメーカー、西安西沃客車の株式100%を取得した。BYDは同買収を通じて、西安市内にEVバス工場を建設。商用車事業を強化する。
毎日経済新聞が伝えた。西安市公共資源交易センターの発表によると、西安高科集団から1億6,600万元(約32億5,900万円)で取得した。西安高科集団は西沃客車の譲渡先に対し、西安国家ハイテク産業開発区にEVバスの生産拠点を建設することを条件として設定。その投資規模は50億元を下回らないことを求めた。
西沃客車は1994年3月に西安飛機工業(集団)と独ボルボ・バスの共同出資で設立された中国初の高級バス合弁会社。2011年のボルボ・バス撤退後、株主の変更を繰り返し、21年に西安高科集団の100%傘下に入った。西安高科集団の実質的支配者は、西安ハイテク技術産業開発区管理員会。
1995年にでバッテリーメーカーとして設立されたBYDは、2003年に西安の小型車メーカー、西安秦川汽車を買収し、自動車部門「比亜迪汽車」を立ち上げ。2014年に西安で新エネルギー車の生産を開始した。17年に年産力5,000台のEVバス工場も新設した。
BYDの王伝福董事長兼総裁によると、BYD製EVバスはこれまでに70カ国・地域の400以上の都市に向けて販売された。