米エヌビディアの「H200」、中国向け販売が2カ月間ゼロ

25日付中国メディア報道によると、米国が米半導体大手のNVIDIA(エヌビディア)のGPU(画像処理半導体)「H200」の対中輸出を認めてから2カ月が経過したが、販売実績はゼロにとどまっていることが明らかになった。米商務省当局者も販売数量がゼロであることを認めたという。
エヌビディアのJen-Hsun Huang(ジェンスン・ファン)最高経営責任者(CEO)は中国市場への復帰を目指し各方面に働きかけを行ってきたが、結果的には成果を上げられなかった格好だ。
米政府の承認を得るため、エヌビディアは厳しい条件を受け入れたとも報じられている。販売収入の25%を拠出することなどが含まれる。しかし、それでも輸出は全面的な自由化ではなく、条件付きの制限措置と位置付けられている。
H200チップを中国へ出荷するには、第三者機関による審査を経て技術水準が米国の基準を満たすことを確認する必要があるほか、中国顧客向けの販売数量は米国顧客向けの50%を超えてはならないとされる。さらに、安全対策が十分であり、軍事用途に使用されないことの証明も求められている。
こうした多重の条件設定は、利益確保と技術流出防止の間でバランスを取ろうとする米国側の思惑の表れだとの見方もある。一方で、中国側がこうした条件を受け入れず、調達を見送った結果が「2カ月間販売ゼロ」という形で表れたとの分析もある。
中国企業は内製化を加速
米国による半導体規制が続く中、中国企業は自主開発を加速させている。報道では、国産AI(人工知能)チップが性能やコストパフォーマンス、国内環境への適合性の面で進展を見せており、国内AI産業の需要を満たせる水準に達している。
チップ設計から計算資源の運用、大規模モデルへの適用、産業用途への展開まで、国内完結型のエコシステムが整いつつあるとの指摘もある。海外製チップが仮に市場に参入しても、適合性やサービス体制、コスト面で課題を抱える可能性があるとされる。
今回の「販売ゼロ」という結果は、米中間の半導体を巡る攻防が続く中で、中国市場の選択と産業構造の変化を映し出す事例として注目されている。



