徳方納米、オランダでのリン酸鉄リチウム合弁計画を中止

電池材料メーカーの深セン市德方納米科技(広東省深セン市)は12日、オランダのICLグループとのリン酸鉄リチウム(LFP)合弁プロジェクトを正式に中止すると発表した。市場環境や国際政策、企業戦略など外部・内部要因の変化により、同プロジェクトの経済性および収益見通しに大きな不確実性が生じたためとしている。

同社は今年1月17日に、ICL Group Ltd.の子会社Amsterdam Fertilizers B.V.(アムステルダム・ファーティライザーズ)との間で合弁契約を締結する議案を承認していた。両社は合弁会社ICL BM, S.L.に共同で増資を行い、リン酸鉄リチウムの生産を進める計画だった。増資完了後の持株比率はICL側が80%、德方納米が20%で、総投資額は約2億8500万ユーロ(約511億8600万円)に達する予定だった。

しかし、德方納米は公告の中で「市場および政策環境の変化がプロジェクトの経済性に影響を与え、想定していた収益が見込みづらくなった」と説明。資源の最適配分と投資リスクの軽減を目的に、ICL側と慎重な協議を行った結果、双方合意のうえで計画を終了することを決定したと明らかにした。

深圳市德方纳米科技股份有限公司关于终止与ICL合资项目的公告

深圳市德方纳米科技股份有限公司

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