米エヌビディア、ノキアに10億ドル出資 6G時代に向け戦略提携へ

米半導体大手のNVIDIA(エヌビディア)は28日、フィンランドの通信機器メーカー、Nokia(ノキア)に10億ドル(約1,520億円)を出資すると発表した。ノキアが28日(現地時間)にエヌビディアによる株式引き受けを公表したのち、米ワシントンで開催された「GTC DCカンファレンス」に登壇したエヌビディアのJen-Hsun Huang(ジェンスン・ファン)最高経営責任者(CEO)は、自身の講演でも出資と提携の詳細を明らかにした

ファンCEOは講演で「本日、私たちはノキアとの提携を発表しました。ノキアは世界第2位の通信機器メーカーであり、通信産業全体は3兆ドル規模の巨大市場です」と述べ、世界中に数百万基にのぼる通信基地局が存在するなか、両社の協力により「アクセラレーテッド・コンピューティングとAI(人工知能)を基盤に、通信業界の技術革新を加速させる」と強調した。

今回のノキア出資は、エヌビディアが近年積極的に進めている大型投資の最新事例となる。提携発表と同時に、同社は6G(第6世代移動通信システム)対応の新製品ライン「Arc Aerial RAN Computer」も発表。次世代の無線通信ネットワークを支えるコンピューティング基盤として位置付けている。

さらにファンCEOは講演の中で、GPU(画像処理半導体)事業の強力な収益見通しを示すとともに、GPU以外の新製品群への投資拡大にも言及。AI・通信・次世代計算領域の融合を視野に入れた戦略を明確にした。

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