中国リチウム電池大手2社が蓄電・商用EV強化、企業提携相次ぐ

中国のリチウムイオン電池大手2社の寧徳時代新能源科技(CATL)と恵州億緯リ(かねへんに里)能(EVE Energy)がそれぞれ、蓄電、商用電気自動車(EV)、電池の二次利用などの分野で企業提携を加速させている。

CATLは7月に2件の大型提携に署名した。16日に国有企業の陝西交通控股傘下で、交通のグリーン化に取り組む陸西交控緑色発展集団と、商用車の電動化、電池資産管理、電池の二次利用などの分野で長期的な提携関係を構築していくことで合意した。その2日前の14日には、コールドチェーン(低温物流体系)ソリューションを提供する鮮生活冷鍵物流と戦略的提携関係を結ぶことで合意した。

陸西交控緑色発展集団との提携では、商用車向け電池の技術規格の制定や、サプライチェーンの構築を進め、商用車の完全電動化と、2030年までにCO2排出量をピークアウトさせ、60年までに実質ゼロにする中国政府が掲げる「双碳」目標の早期実現に貢献する。

また、鮮生活冷鍵物流との提携では、グリーンで低炭素なコールドチェーンを共同で構築していくことを確認した。鮮生活冷鍵物流は、中国民営農牧大手の新希望集団が設立したコールドチェーン物流のサービス会社で、100社を超える傘下企業を持ち、全国をカバーする1万4700本の輸送路線を擁する。

立て続けに結んだ2件の提携内容をみると、商用EV市場の開拓に本腰を入れるCATLの戦略が透けて見える。

世界最大の新エネ商用車市場を持つ中国は、減税や補助金、充電インフラの整備などを通じて、新エネ車商用車の普及を後押ししている。QYResearch(QYリサーチ)によると、2029年の世界の新エネ商用車市場規模は1624億400万米ドル(約25兆4714億4336万円)に達し、23~29年のCAGR(年平均成長率)は18.41%が予想される。

巨大商機を逃すまいと、中国のリチウムイオン電池メーカーは商用車向けの次世代車載電池の開発に余念がない。CATLは7月4日、商用車向けバッテリーブランド「天行」を正式に対外発表すると同時に、天行バッテリーを搭載した商用EVを2車種を公開した。いずれも8年間・80万kmのバッテリー品質保証を付けた。

億緯リ能はBMSや蓄電システム分野を強化

一方、億緯リ能は10日、台湾の電子機器メーカー、台達電子工業(デルタ電子)と業務提携を結ぶことで基本合意した。電池セル、バッテリーマネジメントシステム(BMS)、蓄電システムなどの分野で提携を強化する

億緯リ能は今年、蓄電事業の拡大に力を入れている。今年第1四半期(1~3月)の蓄電池出荷量は世界第2位となり、1~6月の出荷量は60ギガワット時に達した。内外の生産能力を拡充しており、今月5日、マレーシアに蓄電池とコンシューマー製品や工業製品向け電池の生産拠点を新設すると発表した。投資額は最大で32億7707万元(約696億円)を計画する。

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