立訊精密に米インテルが出資、アップル依存度引き下げか
米Intel(インテル)中国がこのほど、米Apple(アップル)のOEMメーカーである中国電子部品メーカー、立訊精密工業(ラックスシェア、広東省東莞市)の子会社、東莞立訊科技に資本参加していたことが分かった。
全国企業信用情報公開システムによると、今月12日現在、東莞立訊科技の登録資本金は5億7106万元から5億8872万元に変更された。このうちインテル(中国)出資額は1766万元で、株式の割合は約3%に当たる。
V観財報(微信ID:VG-View)によると、インテルの資本参加による立訊精密と提携する主な分野は、データセンターの光・電気接続、液冷冷却システム、電源システムなどインテルパートナーアライアンス(IPA)と高速相互接続と熱管理ソリューション分野にあるとみている。
立訊精密工業の売上高はアップルに大きく依存している。は2020年から23年までの顧客Aの売上高はそれぞれ69.02%、74.09%、73.28%、75.24%を占めた。
一方、アップルは近年、中国からサプライチェーンを東南アジアやインドに分散化を進めており、中国企業がOEMリストから外されるなどしている。
かつてアップルのOEMメーカーの1社だった欧菲光集団(オーフィルム)は21年3月、「特定の顧客(すなわちアップル)が同社とその子会社との調達関係を終了し、既存のビジネスの注文が獲得できなる」と発表していた。歌爾(ゴアテック)もアップルOEMから外れている。
立訊精密工業は23年の年次報告書の中で、初めて「第2の成長曲線の創造」に言及している。データセンターの高速相互接続の分野では、世界大手のデータセンターやクラウドサービスのチップメーカーと協力し、800G、1.6Tおよびその他の次世代高速接続規格、外部高速銅ケーブル、ケーブルとコネクタアセンブリ、バックプレーンコネクタとバックプレーンケーブルなどを開発を進めていく意向を明らかにしてしている。
22年、立訊精密工業の液冷放熱技術や製品「Thunderbolt」は、インテルなどで使用され、またインテルグローバルによって認定された製品ラインであることを明らかにしていた。