新エネルギー車向け損害保険、中国保険行業協会が条項発表
中国保険行業協会は14日、新エネルギー車(NEV)向けの損害保険の条項「新エネルギー車商業保険専属条項(試行)」を発表した。バッテリーの発火事故などが多発しているが、これらNEV特有の事故なども補償対象になると明示した。NEVは従来の一般車両向け保険条項の対象外となる。
同条項によると、主なNEV向け保険には「NEV損害保険」、「NEV第三者賠償責任保険」、「NEV人身賠償責任保険」を設けた。保険契約者は、これらすべての種類の保険に保険をかけるか、一部の保険に保険をかけるかを選択できる。
被保険者がNEVの走行、駐車、充電などの場面での自然災害または事故(火災および燃焼を含む)に対して保険をかけられることを規定した。NEVの車体や機器の紛失についても補償対象に含まれ、従来の一般的な自動車保険では保険対象とならなかったバッテリーとモーター、電気制御システムの3つの電気システムも範囲に入れた。 またNEV第三者賠償責任保険では、被保険者またはその許可された運転手がNEV使用中に事故を起こし、第三者が人身傷害を被ったり、死亡、または財産の損害についても補償の対象に含めている。
NEVの特徴を踏まえて、充電による財産損失及び人身傷害の発生に伴う「セルフ充電スタンド損失保険」、「セルフスタンド責任保険」の条項も設けた。外部電力網の送電、変電障害、電流電圧異常などによる車両損失も補償対象となる。
14日付騰訊網によると、国内でNEVの保有量増加に伴い、保険市場の規模の拡大が見込まれている。反面、NEV向けの保険金支払い率は平均85%近くあり、業界では大きな引受け損失圧力に直面している。NEV保険の総合コスト率は110%を超え、保険各社の競争力が試されることになりそうだ。
关于发布《中国保险行业协会新能源汽车商业保险专属条款(试行)》的通知