リチウム電池の欣旺達電子、23年は0.8%増益
リチウムイオン電池メーカーの欣旺達電子(Sunwoda、広東省深セン市)が11日発表した2023年12月期本決算は、純利益が前年同期比0.8%増の10億7600万元(約227億6,600万円)だった。売上高は前年同期比8.2%減の478億6200万元だったが、原材料価格の大幅な下落が収益力を押し上げ、増益につながった。集微網が伝えた。
部門別売上高は、民生用電池部門が285億4300元と、全体の59.6%を占めた。経済活動の好転に、スマートフォンの買い替えサイクル期と、AI(人工知能)搭載スマホの登場が重なり、今後も供給・需要ともに安定した増加を見込んだ。
車載電池部門は107億9500万元で、売上比率は22.6%。出荷量は11.66ギガワット時(GWh)だった。
同社の電気自動車(EV)向けバッテリー「閃充電池」は、800Vと400Vの供給電圧に対応した急速充電地で、10分間で80%まで充電できる。23年第1四半期に量産を始め、現在、改良型を開発中だ。
新技術への資金投入にも積極的で、シリコン系負極を用いた次世代リチウムイオン電池や、リン酸マンガン鉄電池リチウムイオン電池、ナトリウムイオン電池、固体電池、リチウムイオン金属電池などの開発に取り組んでいる。