華為の新型スマホ「Mate 60」、1,000万台追加受注か
中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ、広東省深セン市)の新型スマートフォン「Mate 60」シリーズに関し、新たに1,000万台を受注したとの観測が浮上した。
「Mate 60」向けに衛星通信用ベースバンドチップを供給しているとみられる北京華力創通科技は23日、特定の顧客からの過去12カ月の累計受注額が4億9,500万元(約101億2,400万元)となり、同社の2022年の売上高を超えたと発表した。受注した製品は主にチップ類だという。
同社は9月5日、特定の顧客と「メインサプライヤー契約」を締結したと発表し、同時点で、同顧客からの過去12カ月の累計受注額が2億1,000万元となっていることを明らかにした。単純計算すると、わずか1カ月半で同一の顧客から2億8,500万元の追加発注を受けたことになる。
華力創通は「特定の顧客」の名称を公表していない。しかし、以前にMate 60を分解して行われた分析結果によると、「Mate 60」の衛生通話機能は、型番「HTD1010」の衛生移動通信ベースバンドチップを搭載しているとされ、同チップは華力創通から供給を受けているとの見方が濃厚だ。
2億8,500億元の追加受注額でみると、シングルチップの価格が30元程度だと仮定すると、今回の供給量は1,000万枚に迫る規模となる。これは、「Mate 60」シリーズが追加で1,000万台の受注を獲得したことを意味するとも解釈できよう(一部に華為の折り畳みスマホ「Mate X5」向けを一部含む可能性もある)。
華力創通は声明で、「衛星応用の分野において、自社開発の衛生ナビゲーションと衛生通信コアベースバンドチップの技術に基づき、『チップ+モジュール+端末+システムソリューション』といった一気通貫のサプライチェーンを構築し、顧客に全方位な衛星応用製品とソリューションを提供している。今回の契約(追加受注)は、民間衛星応用分野における自社の知名度と影響力の拡大につながる」としている。