配車サービス「滴滴」の自動運転部門、広州汽車集団が1.5億米ドル出資
中国配車サービス大手の滴滴出行(ディディ、北京市)傘下で、自動運転関連事業を手掛ける滴滴自動駕駛は12日、自動車大手の広州汽車集団から出資を受けると発表した。新たに得た資金は、技術開発や製品の実用化、サプライチェーンにおける企業間の提携などに充て、自動運転の普及・商用化を急ぐ。
広州汽車集団の全額出資子会社である広汽資本と広州開発区投資集団が折半出資で専門の投資ファンドを新たに立ち上げ、最大1億4,900万米ドル(約223億円)を滴滴に出資する。
滴滴は今年に入り、自動運転関連事業を強化するとともに、資金調達の機会を積極的に窺っている。滴滴自動駕駛は5月末、フランスの自動車部品大手ヴァレオと戦略提携の意向書を締結。「レベル4」に対応する自動運転タクシー向けのスマートセキュリティソリューションを共同開発することで合意した。ヴァレオは滴滴自動駕駛に戦略投資を行うことでも合意したが、投資額は不明。
中国の企業情報サイト「天眼査」によると、滴滴自動駕駛は2020年5月に約5億ドル規模の初の資金調達を完了。当時の企業価値は34億米ドルだった。その後、21年1月と5月にそれぞれ3億米ドルを調達し、企業価値を40億米ドルに高めた。