中国科学技術大学の潘建偉ら、超伝導51量子ビットのクラスター状態に成功

新華社電によると、中国科学技術大学の潘建偉院士、朱暁波氏、彭承志氏と北京大学の袁驍氏などの研究チームはこのほど、超伝導51量子ビットクラスター状態の生成と検証に成功し、あらゆる量子システムにおける真のもつれビット数の世界記録を更新したとして、国際的学術誌「ネイチャー」電子版に発表した。これまでの記録は24量子ビットだった。

量子もつれは、量子コンピューターの加速効果の基本的な源の一つであり、もつれビット数の増加は、量子コンピューターのパワーを指数関数的に成長させることができる。 同研究チームは最近、51個の超伝導量子ビットのクラスタ状態の生成と検証に成功し、すべての量子システムにおける真のもつれビット数の世界記録を更新した。

大規模な真のもつれ状態の準備には、高い接続性の量子システム、高忠実度の多ビット量子ゲート、量子状態の忠実度を評価する効率的で正確な手段が必要であり、量子システムの性能、操作能力、検証手段に対するこれらの要件の実現が困難なため、以前の真のもつれビットの規模は24量子ビットを突破できていなかった。

今回研究チームは、前期に構築した超伝導量子コンピュータプロトタイプ「祖冲之2号」をベースに、並列多ビット量子ゲートの忠実度を99.05%、読み出し精度を95.09%まで向上させ、研究チームが提案した大規模量子状態忠実度検証・判定スキームと組み合わせることで、51ビットクラスタ状態の忠実度を達成することに成功した。

中国科学技術大学の潘建偉院士は「今回の成果は、量子システムにおける真のもつれビット数の記録を、当初の24ビットから51ビットに大幅に更新するものであり、超伝導量子計算システムの優れたスケーラビリティを完全に実証するもの。これに基づき、研究チームは初の測定に基づく変分量子アルゴリズムを達成し、測定に基づく量子コンピューティング方式が実用化に向けて前進するための基礎を築いた」と語っている。

潘建伟等科学家合作实现51个超导量子比特簇态制备大幅刷新世界纪录

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