中国サービスロボ市場規模、23年に産業ロボ超え
中国のサービスロボット市場規模が拡大している。調査会社「艾媒諮詢(iiMedia Research)」は最新リポートで、2023年の中国のサービスロボ市場規模は959億2,000万元(約1兆8,891億円)に達し、産業ロボットの市場規模を上回るとの予測を示した。
OFweek機器人網が6日伝えた。新型コロナウイルス感染症の拡大以降、各業界は不足する労働力の確保と非接触サービスの強化に動いており、サービスロボは活用の場が広がっている。
同リポートによると、中国の22年のロボット市場規模は前年比31.0%増の1,712億4,000万元となり、そのうちサービスロボ市場は742億4,000万元となる見通し。25年のサービスロボ市場は1,850億1,000万元に達すると予測される。
中国ではサービスロボ関連企業の数も増えており、2021年に10万社を超えた。
サービスロボは家庭用と事業用がある。家庭用は、掃除ロボや窓ふきロボ、空気清浄ロボといった清掃ロボが最も普及している。事業用は、物流・倉庫、ホテルといった業界で導入が進んでおり、これら業界企業の導入率は6割に達した。金融、医療、飲食の3業種も、サービスロボの導入に積極的な企業が多い。
調査では、サービスロボを導入したサービス事業者の大部分が作業効率のアップを実感し、うち33.6%が「作業効率が50%以上改善した」と回答した。業種別では、医療、小売りの2業種で作業効率の上昇幅が大きく、以下、ホテル、行政が続いた。
また、多くの事業者がロボ導入後にコストの削減を実現した。削減幅は「50%以内」が大部分を占めたが、50~75%の削減に成功した事業者も少数ながらみられた。業種別では、物流・倉庫、医療の2業種で、削減幅が大きかった。