AI・CPO需要が半導体テスト市場を押し上げ 28年に208億ドル規模へ

人工知能(AI)向け半導体の高性能化に伴い、テスト・計測技術の重要性が高まっている。共封止光学(CPO)技術も量産段階に近づくなか、半導体テスト市場の拡大が見込まれている。半導体製造装置・材料業界団体のSEMI(国際半導体工業会)は、世界の半導体テスト装置市場が2028年に208億ドル(約3兆2864億円)に達すると予測する。
SEMIによると、世界の半導体製造装置の売上高は2025年の1,350億ドルから2028年には約2,300億ドルに拡大する見通し。このうちテスト装置市場は特に高い成長が期待され、2026年の売上高は前年比31%増の153億ドル、2028年には208億ドルに達すると予測している。
調査会社TrendForceによると、CPO向けテストのサプライチェーンは、自動テスト装置(ATE)、プローブ・テストインターフェース、光学・高速計測機器、テスト工程の統合・自動化、光結合・位置決めモジュール、第三者による試験・分析、半導体後工程および量産テストなどで構成される。各分野の役割には重複もあり、技術や工程の標準化が今後の課題となる。
従来のATE大手も、顧客ニーズに対応して光学計測分野への投資を強化している。米テラダインは2025年にQuantifi Photonicsを買収し、光学計測能力を拡充した。米アドバンテストも既存のテストプラットフォームとソフトウエアを光学計測機器に接続する取り組みを進めている。2026年9月にはVIAVI、SENKOとの協業を発表し、自動テスト環境、光学計測、着脱可能な光インターフェースを統合したCPOモジュール向けの量産模擬テスト工程を、ECOC 2026で披露した。
こうした動きを背景に、業界の競争軸は個別計測機器の性能から、複数の装置を組み合わせた量産テストプラットフォームの統合能力へと広がりつつある。複数の工程間で計測機器を共有し、複数の部品を並列にテストできれば、製品1個当たりの検査コストを引き下げられる可能性がある。
中国の聯訊儀器は65GHz対応のサンプリングオシロスコープを投入し、量産出荷を開始した。一部の高速計測技術では進展がみられるものの、高性能な計測機器全体では輸入への依存がなお大きい。また、従来の光モジュール向けテスト技術をCPOの量産プラットフォーム全体に展開できるかどうかについては、顧客による採用、検査効率、長期的な安定性が焦点となる。
調査会社のTrendForceは、2027年をCPO向けテスト方式や設備投資の方向性が収れんする重要な年と位置付け、2028年を大規模量産への移行可能性を見極める時期と予測する。顧客が検査効率、品質、コストを重視するなか、複数の装置を統合し、量産工程まで支援できる企業のサプライチェーンにおける存在感が高まりそうだ。




