レノボ、米エヌビディアと「AIクラウド・スーパー工場」発表

中国のパソコン最大手の中国の聯想集団(レノボ、北京市)は6日、米半導体大手のNVIDIA(エヌビディア)と共同でギガワット級AI(人工知能)工場計画「AIクラウド・スーパー工場」を立ち上げると発表した。企業向けAIの開発と導入を加速することが狙いだ。レノボ独自の「海神」液冷技術も本計画に組み込む計画だ。
AIの計算需要が、生成AIから三次元世界を理解し複雑な論理を持つエージェントへと進化する中、従来型データセンターは限界を迎えている。同スーパー工場は、AIインフラを産業化し、性能の予測性、導入の再現性、運用の管理性を実現することを目標とする。
エヌビディアは「Blackwell Ultra GB300」や発表したばかりの「Vera Rubin」を含む加速計算基盤を提供し、レノボは設計から製造、統合、グローバル展開、さらには液冷技術までを担う。レノボ独自の液冷技術「海神」も本計画に深く組み込み、両社は今後2年間で協業規模をさらに4倍に拡大する構えだ。
レノボの楊元慶会長兼最高経営責任者(CEO)は、同構想によりクラウドサービス事業者はAI導入における「最初のトークンが出るまでの時間(time to first token)」を大幅に短縮でき、同時に10万基規模のGPU(画像処理半導体)へと迅速にスケール可能になると説明した。これにより、兆単位のパラメータを持つエージェントや大規模言語モデルの運用を支援できるという。
エヌビディアが発表した次世代の学習・推論システム「Vera Rubin」は、同協業の中核要素の一つとなる。エヌビディアのJen-Hsun Huang(ジェンスン・ファン)最高経営責任者(CEO)は、同社のアクセラレーテッド・コンピューティング・プラットフォームが本計画を強力に支え、Vera Rubinもその一環になると語った。
フアン氏はさらに、「プラットフォームが変革したかどうかを判断する核心的な基準は、アプリケーションがまったく新しい計算アーキテクチャ上に構築されているかどうかだ」と述べた。これまでアプリケーションはWindowsとPCを基盤としてきたが、現在はAIを基盤として構築されつつあるという。「AIは将来の基盤プラットフォームとなり、言い換えればオペレーティングシステムの一部になる」との見方を示した。
AIの前半戦はアルゴリズムが主役で、OpenAIやGoogle(グーグル)が牽引した。後半戦では、アプリケーションの定着が焦点となり、レノボとエヌビディアのようなインフラ構築者が主役になるともされている。



