鴻海、タイに半導体向け部品工場 3億米ドル超投資

タイの投資委員会(BOI)は20日、電子機器受託製造サービス(EMS)世界最大手、鴻海(ホンハイ)精密工業傘下の富士康科技集団(フォックスコン)の子会社が3億600万米ドル(約466億5582万円)を投じて半導体チップ産業向けの機械部品や設備の生産工場の建設を承認したと発表した。

富士康科技集団の子会社、Unique Integrated Technologyがチョンブリ県とラヨン県にそれぞれ工場を建設する。1400人以上のタイ人労働者を雇用し、原材料の4分の1以上をタイから調達する計画だ。BOIのプレスリリースによると、新工場で生産される半導体製品はすべて輸出向けで、年間輸出額が60億バーツ(約270億円)を超えると見込んでいる。

BOIのNarit Tedstirasakdi事務局長は、「世界の半導体ウエハー製造装置サプライチェーンのリーダーである企業による重要な投資だ。タイの国家半導体戦略を立案している最中であり、適切なタイミングである 」と強調した。

半導体は、タイ政府が経済近代化の一環として支援に力を入れている産業のひとつ。タイはペトゥンタン・チナワット首相を議長とする国家半導体・先進エレクトロニクス政策評議会(別名半導体委員会)を設立した。同委員会は、2029年までに少なくとも5000億バーツ(148億ドル)を国内にもたらすことを目標に、同分野への外国直接投資(FDI)を誘致するための熟練労働力の開発を目的とした開発戦略を承認した。

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