TSMCの7~9月期決算、純利益54%増 AI向け好調

世界最大の半導体受託製造企業(ファウンドリ)、台湾積体電路製造(TSMC)が17日発表した2024年第3四半期(7~9月)決算は、純利益が前年同期比54.2%増の3252億6000万台湾元(約1兆5174億円)だった。AI(人工知能)向け先端半導体の需要が拡大した。

売上高は39.0%増の7596億9000万元。製造プロセス別の売上高構成比は、3ナノメートル(nm)が20%、5nm半導体が32%、7nm半導体が17%と、7nm以上の先端プロセスで69%を占めた。

TSMCによると、今年はAIサーバーが売上高全体の14~16%を占めており、これは昨年の4倍以上の水準。GPU、AIアクセラレーター、学習・推論用CPUの需要がもたらしたもので、これにはAIエッジコンピューティング向けネットワーク機器の需要は含まれていない。

TSMCは、下半期以降はAIの活用シーンの拡大が、5nmや3nmといった先進半導体の需要を押し上げていると説明。こうした需要は第4四半期(10~12月)も続くと見込んだ。

同社は力強いAI関連需要を背景に、第4四半期(10~12月)の売上高をドルベースで前年同期比約35%増の261億~269億元と予測した。通年の売上高は30%増を見込み、年間の増収率予測を従来の24~26%から引き上げた。

魏哲家最高経営責任者(CEO)は業績発表記者会見で、「AI向け半導体の需要は本物で、しかもこの需要は始まったばかりだ」と強調した。

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