BYD、パキスタンにEV工場建設か=米紙

中国の電気自動車(EV)大手、比亜迪(BYD、広東省深セン市)が、パキスタンの首都カラチにEV工場を建設する計画だ。

米ブルームバーグが16日、この件に詳しい関係者の話として伝えた。BYDのパキスタン工場は、トヨタ自動車、スズキ、韓国の起亜自動車など他の自動車メーカーの組立工場もあるカラチ近郊のPort Qasim(ポートカシム)近郊に建設する。2026年前半に完成する予定だが、工場の具体的な詳細についてはまだ協議中だという。

BYDは、パキスタン最大のコングロマリットの1つであるMega Conglomerate Pvt.とパートナーシップを結んだ。BYDはまた、パキスタン最大の独立系発電事業者であるHub Power Co.(ハブ・パワー)の子会社Mega Motors(メガ・モーターズ)とも合弁会社を設立する。

BYDは、近くカラチで開催されるブランド発表会で、パキスタンで販売予定のSUVとセダンの3車種を紹介する予定だ。パキスタンのカラチのほか、ラホール、イスラマバードにショールームを設置し、今年第4四半期(10〜12月)に販売を開始する。さらに将来的には、純電気自動車(BEV)やプラグイン・ハイブリッドカー(PHV)を含め、パキスタン市場でさらに多くのモデルを投入する計画だ。

2億4000万人と世界で5番目に人口の多いパキスタンには近年、長城汽車、上海汽車、重慶長安汽車などの中国系自動車メーカーが市場に参入。トヨタやホンダなどの日系自動車メーカーに続いている。しかし現在のところ、パキスタンでのEV販売台数は、全自動車販売台数に比べ微々たるものにとどまっている。

BYDは現在、世界80カ国以上に進出しており、ハンガリー、トルコ、ブラジルで現地工場でのEV生産契約を締結している。7月には、BYD初の中国国外工場がタイで生産を開始した。

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