韓国が半導体支援、10兆ウォン超の政策パッケージ導入へ
韓国の崔相穆経済副首相兼企画財政相は10日、自国半導体産業の競争力引き上げに向け、10兆ウォン(約1兆1400億円)超の政策パッケージを導入すると発表した。
同日の国内半導体関連企業の幹部らとの座談会で明らかにした。支援対象は原材料、製造設備メーカー、ファブレス企業などすべての業界企業が含まれる。
具体的には、国有銀行の韓国産業銀行(KDB)を通じた政策的融資、または政府や民間の金融機関も出資する新たな基金の創設を計画しているといい、詳細はまもなく公表する。
崔氏は、「韓国政府は中小企業、とくに半導体の設計・開発を手掛けるファブレス企業を支援したいと考えている」と補足した。
韓国・聯合ニュースは、公的資金を直接投入するものではないが、韓国が半導体産業向けに大規模な支援策を導入するのは初めて」と報じた。
韓国政府は今年1月、サムスン電子やSKハイニックスが計622兆ウォン(約68兆円)を投じる「世界最大規模の半導体クラスター」の建設計画を発表した。尹錫悦大統領は、あらゆる可能な資源を投入して半導体の「戦い」に勝利すると宣言するとともに、半導体投資に対する税制優遇措置の導入を確約した。
■世界の半導体生産量のシェア、韓国が中国に次ぐ2位
米半導体産業協会(SIA)とコンサルティング大手、米ボストン・コンサルティング・グループ(BCG)が先ごろ発表した報告書によると、韓国の半導体生産量の世界シェアは2032年に19%に達し、中国(21%)に次ぐ2位に浮上し、台湾(17%)、米国(14%)を上回ると予測される。