華為、独自OS搭載のスマホ発表
中国通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)は6月2日、独自開発した基本ソフト(ОS)「鴻蒙(HARMONY OS2)」を正式に発表した。同時に最新OSを搭載するスマートフォン、タブレット、スマートスクリーンなど、100近い端末のアップグレード「百机煥新昇級計画」を公表した。米中貿易摩擦の影響で使用が制限された米グーグルのOS「アンドロイド」に代わり順次搭載を進める。2日付科技商説が伝えた。
今回紹介された最新OS「HARMONY OS2」の特徴は、デバイスの次世代オペレーティングシステムとして、各種端末をつなぎ合わせ、協働できる共通言語を提供。これまで独立していたハードウエア機能を自由に結合することで、端末をまたいだアプリのデプロイを簡単にする。
例えば、「WATCH3」シリーズは、スマートフォンと同じ電話番号およびデータプランで、通話着信に応答、音楽を聞くことが可能。「HARMONY OS2」では、インストール不要で、アプリを異なる端末から移動でき、全ての機能とサービスが、いつでも、どこでも、必要な時に呼び出すことを可能にしている。モバイルゲーミング用に大きめのデイスプレイに切り替えるときは、スワイアップして指を少し止めておくだけで、ゲームを「MATEPADPRO」に転送、オーバービュースクリーンで楽しむことができる。
ファーウエイの最新OSに対応するのは先ず、華為「MATE40シリーズ」、「MATEX2」、「P40シリーズ」、「MATE30シリーズ」、華為「MATEPADPRO」など。今年の第3四半期(7月~9月)には、華為「MATEXS」、「MATE20シリーズ」、「NOVA6、7、8シリーズ」などが続き、100近いモデルがアップグレードする予定だ。さらに、最新OSは、旧型機種のエントリーからハイエンドモデルにまで、手軽に搭載が可能。
「HARMONY OS2」は、「華為CLUB」、「MY華為」からアプリで応募するか、中国国内66カ所の店舗でサインアップすることができる。年内に賛同企業の製品を含め、3億台の搭載を目指す。
ただ世界のスマホ向けOS市場は、アンドロイドと米アップル「iОS」の寡占状態で、中国以外での普及には時間がかかるとみられる。