CATL、12月にインドネシアでEV電池材料工場の合弁契約締結へ
インドネシアの国営ニッケル・金鉱山会社PT Aneka Tambang(Antam、アンタム社)は、12月10日に中国車載電池大手の寧徳時代新能源科技(CATL、福建省寧徳市)と電気自動車(EV)用車載電池のニッケルの採掘・加工を手掛ける合弁会社の設立契約を締結する。
4日付蓋世汽車が海外メディアを引用して伝えた。両社の契約は、インドネシア国営企業のPT Indonesia Battery Holding(IBC)が主導する。インドネシアにEV用車載電池の産業チェーンを構築するのが狙い。CATLの子会社である寧波普辰時報有限公司(CBL)は今年4月、インドネシアでEV電池のエコシステムを構築するためにAntamおよびIBCと枠組み契約を締結していた。
合弁工場は、北マルク州のFHT工業団地に位置する。投資規模は約60億米ドル(約8802億円)が予定され、ニッケル採掘・加工、EV電池・電池材料の製造、電池リサイクルなどを手掛ける。
インドネシアでは、ニッケルの豊富なスラウェシ島や北マルク州を中心に、CATLや韓国LGニューエナジー社が主導するプロジェクトを含め、数十の電池関連開発プロジェクトが進行中。 IBCはまたLGニューエナジーともEV用電池の合弁事業の設立に向けて協議中だ。
IBCは、これらのプロジェクトを通じて、2030年までに3.5ギガワット時(GWh)のエネルギー貯蔵システム(ESS)を構築し、インドネシアのゼロ・エミッション目標を達成する計画だと述べている。