深セン市が脱炭素計画、新エネルギー車170万台へ
深セン市政府は7日、脱炭素化社会を目指す「深センカーボンピークアウト実施計画」を発表した。パイプ式天然ガスの普及や分散型太陽光発電を促すほか、新エネルギー車(NEV)については個人購入を奨励するほか、新エネルギー車と化石燃料車とで 駐車料金を差別化することなども掲げた。
計画は、「第14次5カ年計画」(2021〜25年)期間中に、全国に先駆けて深セン市に国家・省レベルのエネルギー消費の二重管理から、炭素排出の二重管理への段階的に移行する目標を掲げた。 25年までに、GDP単位あたりのエネルギー消費量は20年と比べて14.5%減少させ、GDP単位あたりの二酸化炭素(CO2)排出量を国と省の目標を確実に達成する。30年までにカーボンピークアウトという目標を実現するとした。
具体的には、25年までにパイプライン型天然ガス(LNG)の普及率は95%以上に達し、第14次5カ年計画期間中のガスと電気の設備容量は約600万キロワット(kW)として、ガスと電気の設備容量を倍増する。第14次5カ年計画期間中に、太陽光発電設備を150万kW新設し、30年までに太陽光発電の設備容量を240万kWに拡大する計画だ。
新エネルギー車については、個人の購入と使用を奨励し、燃料車の更新と新エネルギー車への置き換えを誘導する。新エネルギー車と伝統的な燃料車に対して、駐車料金の差別化メカニズムを導入する。 25年までに、新エネルギー・クリーンエネルギー車の比率を約60%に拡大、都市の新エネルギー車の保有台数が約130万台、LNG車の保有台数が2万台以上、水素燃料電池車(FCV)の保有台数約2,000台に達する。30年までに新エネルギー・クリーンエネルギー車の比率を約70%、都市の新エネルギー車の保有台数を約200万台に拡大するとした。
深セン市の22年の新エネルギー車の生産台数は前年比170%増の87万4700台、生産額は2,154億元(約4兆4,803億円)に達した。 深セン市公安局によると、22年12月時点の自動車保有台数は約401万4,500台で、このうち新エネルギー車は74万台で18.4%を占めた。