百度のAIチップ部門の崑崙が資金調達、事業規模は20億米ドルか
ロイター通信によると、中国インターネット検索最大手の百度(北京市、バイドゥ)がこのほど、人工知能(AI)プロセッサー部門崑崙(クンルン)が資金調達したもようだ。関係筋によると、リード・インベスターは私募ファンドの中信私募基金管理(CPE)のほか、IDGキャピタル、聯想資本と産業ファンドのORIZA HUAなど。崑崙の事業規模は約20億米ドル(約2,181億8,000万円)に上るとされる。15日付搜狐科技が伝えた。
百度は、崑崙に主にクラウドコンピューティングや電気自動車(EV)向けのAI開発を手掛けさせてきたが、独立化してAIプロセッサーの設計を事業化することを検討しているとされる。今年2月にはグローバルベンチャーキャピタルのGGVキャピタルとIDGキャピタルが交渉に当たっていることが米国で報道されていた。
百度が崑崙の大株主として子会社化する可能性がある。この動きには、百度がAIプロセッサーの分野での取り組みを本格化し、事業の多角化を加速したい意向があるとみられる。
百度は2018年にAIチップ「崑崙(クンルン)」を正式リリースした。19年には試験生産に成功し、韓サムスン電子の14ナノメートル(nm)製造プロセス技術を採用したとされ、2万個以上を出荷した。20年には7nmのAIチップ「クンルン2」をプレリリースし、今年から大量生産を開始する予定だ。