珠海横琴新区、香港に先進AIサブセンター
広東省珠海市の横琴新区管理委員会はこのほど、市内で開かれた未来のデジタルイノベーションのイベント「2021珠海数据開放創新応用大賽」で、先進人工知能(AI)プラットフォームのサブセンターを香港に新設すると発表した。AIの研究開発(R&D)や技術応用、人材育成を進め、香港とマカオ、広東省から成る「粤港澳大湾区(グレーターベイエリア)」を国際的なAI産業の中心地に成長させることを狙う。3日付文匯網が伝えた。
横琴新区のAIプラットフォームは、計算力が1.16EOPS(百億回/秒)で、現在中国国内最大規模。通信大手の中国移動通信集団(北京市、チャイナ・モバイル)の光ファイバーを通じて、大湾区内の相互接続と資源の共有を実現する。今回、香港にサブセンターを新設することで、大学や企業が、情報、半導体集積回路、宇宙科学などさまざまな分野でAIプラットフォームを利用、AI産業とスマートシティ化の発展が期待されている。
このAIプラットフォームでは、AIチップ開発の中科寒武紀科技(北京市、CAMBRICON)のAIチップを採用。寒武紀は画像認識、音声認識、自然言語処理、機械学習などAIチップで高い技術を持つ。多様なAIアプリケーションをサポートするAIチップ「思元270(MLU)」や、AI開発プラットフォーム「CAMBRICON NEUWARE」など、システム統合及び関連技術サービスを提供している。
横琴新区は、珠海市の南部に位置する横琴島で、香港とマカオに隣接している。2009年、中国国務院は正式に「横琴総体発展計画」を認定している。