中国地方政府、ロボット産業振興策を相次ぎ発表
中国の地方政府が、ロボット産業の振興策を相次ぎ発表している。北京市は28日、「ロボット産業の革新的発展に関するアクションプラン(2023~25年)を発表し、ロボットの開発・製造・実用化をサポートしていく方針を明確に打ち出した。
北京市は同アクションプランで、2025年の同市の中核的ロボット産業の売上高を300億元(5,979億円)超に到達させ、国内をリードし、かつ世界の先頭を行くロボット産業群を打ち立てるとの目標を定めた。
具体的には、人間型ロボットの実用化に向けて産学連携を後押ししていくことや、医療、物流などの各分野で業界をリードする有力企業を育成すること、海外のロボットメーカーを1~2社誘致することなどを盛り込んだ。また、ブレーキやセンサ、アクチュエータ、電子回路など部品企業に関連するロボット分野の成長も促しているのが特徴だ。
深セン市も5月31日、「人工知能(AI)の質の高い発展と、高いレベルでの実用化を加速度的に推進するためのアクションプラン(23~24年)」を発表し、汎用ヒト型ロボットの開発・応用を進める方針を打ち出した。
上海市は今月15日、「製造業の質の高い発展推進に向けた3カ年アクションプラン(23~25年)」を発表し、その中で、2025年の一定規模以上の製造企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)比率を80%以上、同年の製造業における従業員1万人あたりのロボット稼働台数を表す「ロボット密度」を360台に引き上げる目標を設定した。
北京市人民政府办公厅关于印发《北京市机器人产业创新发展行动方案(2023—2025年)》的通知