北京市がAIの開発ルール案発表、中国の地方政府で初
北京市政府は12日、汎用人工知能(AI)の開発に関するルールや方向性などを定めた規制案「汎用AIの革新的発展を促進する措置(2023〜25)(草案)」を発表した。中国の地方政府がAIの大規模言語モデル(LLM)の産業発展に関しての規制案は初めて。
規制案は「汎用AIの革新的発展を促進する措置(2023〜25)(草案)」。北京市の大規模言語モデル(LLM)の発展について、計算能力、データ、アルゴリズム、応用、規制の5分野から21項目の措置を提案した。
具体的な措置案では、演算力について「統一的なマルチクラウド演算力プラットフォームの構築を推進する」として、同市海淀区の「北京人工知能公共演算力プラットフォーム」と朝陽区の「北京デジタル経済演算力センター」が民間企業などに対し演算力を提供する。
データ面では、LLMトレーニング用の高品質な中国語コーパスが不足していることによる中国語文脈の応用課題に対し、高品質の基礎トレーニングデータセットを集積し、北京国際ビッグデータ取引所を通じてマルチモーダルデータベースを開放する計画だ。
最後に、規制の面では、「包括的かつ慎重な規制」を提案。 ネットワークサービスのセキュリティー保護と個人情報保護を強化し、AI産業での倫理的ガバナンスの自主規制をメインにするとしている。
パブリックコメントを19日まで募集している。