DJIと華為、自動車分野で受注競争
中国の小型無人機(ドローン)大手、大疆創新科技(DJI)と、中国通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)が、自動車メーカーからの受注競争で火花を散らしている。
騰訊網が伝えた。2社は、深センを本拠地とし、当面の上場計画はなく、米国から制裁を受けているという共通項を持つ。自動運転化が進む自動車業界のポテンシャルは2社にとっても魅力だ。自社では自動車を製造せず、メーカーの良いクルマづくりをサポートするといったやり方で、自動車業界に深く入り込むこと狙う。
もっとも2社の切り口は異なる。DJIは高いコストパフォーマンス、華為は自動運転技術によって製品付加価値を高めるといった方法で顧客を獲得している。
上汽通用五菱は先ごろ、DJI傘下で自動運転技術開発を手掛ける大疆車載との提携成果として、傷害物検知・対応システム「霊犀智駕系統」を発表した。同システムは、人気車「宏光シリーズ」に搭載する。大疆のドローン事業で培ったアルゴリズムを活用し、レーザーレーダーや自動運転チップなしで、運転支援機能を実現。10万元(約203万円)クラスの低価格車への搭載を可能とした。
一方、華為の技術を採用しているのは、北京汽車の「極狐」などいずれも40万元クラスの高級車。レーザーレーダーを始めとする最先端のハードウエアを搭載して、高度自動運転を実現している。