智洋創新、9.4億元増資でフィジカルAI向けセンシングを強化

中国産業用ロボットおよび自動監視システムを手掛ける智洋創新科技股フン(山東省シ博市)は14日、第三者割当増資で最大総額9億400万元(約213億3440万円)を調達し、エンボディドAI(人工知能)向けのAIセンシング技術の研究開発(R&D)および産業化の高度化に投入すると発表した。電力業界から複数業界のスマート化シーンへと事業を深耕する動きを加速させている。

調達資金は、「多業種向けエンボディドAIおよびAIエージェント研究開発プロジェクト」に3億6,400万元、「スマートセンシング端末およびその分析・管理プラットフォーム研究開発プロジェクト」に1億7,000万元、「全領域AIセンシング端末の産業化高度化改造および付帯エネルギー施設建設プロジェクト」に1億1,900万元をそれぞれ投じる。残る2億5,000万元は、運転資金の補充と有利子負債の返済に充てる予定だ。

「多業種向けエンボディドAIおよびAIエージェント研究開発プロジェクト」は、安全運用・保守を「自動監視」から「自律作業」へと進化させることを目的とする。同社は既存の「星隼」シリーズのドローン、「汛察」シリーズの地質監視端末を中核に据え、多様な形態のスマート巡回点検ロボットを並行して開発する計画だ。これにより、空中・水上・地上を一体化したエンボディドAI製品体系を構築し、適用分野を電力から新エネルギー、鉱山、都市インフラなどの高付加価値領域へ広げる。この方針は、同社がこれまでにドローン子会社を設立し、LiDAR企業へ戦略出資してきた動きとも一貫している。

一方、「スマートセンシング端末およびその分析・管理プラットフォーム研究開発プロジェクト」は、複雑な環境における認識上の課題を解決するため、基盤技術の開発に焦点を当てる。同社は、SPAD(単一光子アバランシェダイオード)を代表例とする単一光子検出技術、レーダーと視覚情報を組み合わせる複数ソース融合センシング技術、分散型光ファイバーセンシング技術の研究開発に投資する。夜間や雨・霧などの悪条件下で従来の監視手法に生じやすい高い誤検知率を抑え、「鮮明に、遠くまで、正確に」把握できる能力の実現を目指す。

産業化の面では、既存の生産ラインを包括的に高度化し、次世代スマートセンシング端末の精密製造に対応する。注目すべき点として、同プロジェクトには太陽光発電を主とするグリーンエネルギー設備の整備も含まれる。

智洋創新は電力業界向けAI製品から事業を開始し、近年は水利、鉄道交通、新エネルギーなどへ事業領域を広げてきた。同社は、今回の増資により、エンボディドAIのソフトウエア・ハードウエアおよびセンシング技術における競争上の障壁を強化し、スマート製造の水準を高め、継続的に増加する市場需要に対応するとしている。

智洋创新

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