米エヌビディア「H200」、来年2月にも中国向け輸出へ
初回4万個超予想

22日付米ロイター通信などの報道によると、米半導体大手NVIDIA(エヌビディア)が中国の顧客に対し、2026年2月中旬、旧正月(春節)連休前にもAI(人工知能)向け半導体「H200」の中国向け輸出を開始する計画だ。
関係者の話によると、エヌビディアは既存在庫のH200を活用して中国向け初回注文を満たす予定で、出荷規模は8基構成サーバーで5000~1万台分に相当する見通し。これはH200チップ換算で約4万~8万個にあたる。
別の関係者は、エヌビディアが中国の顧客に対し、H200の新規生産能力を拡大する計画も伝えており、第2弾の出荷は26年第2四半期(4〜6月)に開始される可能性があると明らかにした。ただし、中国側の輸入関連政策には依然として大きな不確実性が残っているという。
これに先立ち、米国のトランプ大統領は12月8日、米政府が承認した顧客に限り、エヌビディアが中国やその他の地域へH200を出荷することを認めると発表した。その条件として、米政府がこれら地域でのH200販売額の25%の税金を受け取る仕組みが設けられている。トランプ政権は先週、中国向けH200販売許可に関する省庁横断の審査も開始し、この方針の実行に向けた動きを進めている。
H200の需要は40万個
H200は、H20と同様に前世代のアーキテクチャ「Hopper」を採用しており、最新世代の「Blackwell」には及ばないものの、性能制限が施されない場合、H20の6倍以上の性能を発揮するとされる。また、141GBのHBM3eメモリを搭載し、メモリ帯域幅は4.8TB/秒に達するなど、H100から大幅な性能向上を実現している。性能面では、制限版とされるB30A Blackwellチップを上回る可能性も指摘されており、特にメモリ帯域幅ではB30Aより約20%高い。
AI技術の開発を加速させる中国のテクノロジー企業にとって、H200は現行の規制下で合法的に購入可能な最先端AIチップとなる。このため、大手企業を中心にH200への関心は非常に高い。業界関係者によれば、中国の主要インターネット大手3社だけでも、H200の需要は40万個を超えるとみられており、他の国内顧客分を含めれば、総需要はさらに膨らむ可能性がある。
一方で、エヌビディアは現在、半導体受託生産(ファウンドリー)世界大手の台湾積体電路製造(TSMC、台積電)におけるAIチップの生産リソースを、Blackwellアーキテクチャや今後投入予定のRubin製品ラインに重点配分している。このため、H200の生産能力は限定的で、短期的には中国市場の需要を十分に満たせない恐れがある。仮にH200の増産を決定した場合でも、BlackwellやRubinの生産に影響が及ぶ可能性があり、発注から実際の供給までには数カ月を要するとみられている。
エヌビディアはこれについて、「中国における認可顧客向けに承認済みのH200を販売する一方で、米国顧客への供給能力に影響が出ないよう、サプライチェーンを慎重に管理している」とコメントしている。



