小米汽車、2027年に欧州市場参入へ
世界市場でテスラ・BYDと対峙へ

中国のスマートフォン大手の小米(シャオミ、北京市)は20日、2027年までに欧州で同社の電気自動車(EV)を初めて販売すると発表した。世界市場で米Tesla(テスラ)や比亜迪(BYD)と本格的に競争することになる。
決算発表後、同社の創業者、雷軍・最高経営責任者(CEO)が海外展開の方針を明らかにした。小米は以前から世界市場進出の野心を示していたが、具体的なターゲット市場を公言したのは初めて。
欧州は中国EVメーカーにとって利益率の高い魅力的な市場だが、同時に高関税という壁が立ちはだかる。現在、欧州にEVを輸出する場合、最大48%の関税が課される可能性があり、その内訳は基本輸入税10%と、35〜38%の反補助金関税だ。欧州連合(EU)は、中国政府がEVメーカーに行っている補助金を「不公正な国家支援」と見なし、市場競争を歪め域内メーカーを脅かしていると主張している。
さらに、中国メーカーが米国市場に参入する場合、100%の関税が課されるため、実質的に締め出されている状況だ。
雷CEOが今年6月末に発表した新型多目的スポーツ車(SUV)「YU7」への旺盛な需要が、同社をして100億米ドル(約1兆4750億円)規模の投資を決断させ、激化するEV市場への本格参入を後押ししている。供給能力の制約という課題を抱えながらも、小米は今後15〜20年以内に世界の自動車メーカー上位5社に入るという野心的な目標を掲げている。
業界関係者は「中国で構築したビジネスモデルは、欧州進出後もそのまま海外市場に適用できる」とbん席し、「現在は調査と準備を進めている段階で、具体的な製品計画はまだない」と付け加えた。



