中国の自動車各社、華為との協力強化へ
TSMCのAI半導体供給停止で
半導体世界大手の台湾積体電路製造(TSMC)は、中国の顧客に対し、人工知能(AI)や高性能演算に使う先端半導体の供給を停止した。米国の輸出規制に沿った動きで、自動運転車の開発を進める中国の自動車各社は、独自の半導体開発を目指す華為技術(ファーウェイ)とともに米国の制裁措置という逆境を乗り越えようとしている。
TSMCの創業者である張忠謀(モリス・チャン)氏は、10月末に開催されたTSMCの社内運動会で、「半導体のグローバル化や自由貿易は死んだ」と述べ、米国の輸出規制が今後さらに強化される可能性を暗示した。
中国企業は早くから米規制への対応に動き出しており、アリババ、科大訊飛(iFLYTEK)、地平線(Horizon Robotics)、小鵬汽車(シャオペン)、蔚来汽車、華為などが独自のAI半導体の開発に着手した。
15日に広州で開幕した「第22回広州国際自動車展覧会(広州モーターショー)」では、ますます多くの自動車メーカーが華為の自動運転技術を採用した最新モデルを披露した。少なくとも中国自主ブランドメーカー10社が出展した約20車に華為の自動運転システムが搭載された。
中国の半導体国産化の動きめぐっては、半導体露光装置の中国最大手、上海微電子装備(SMEE、上海市)が7ナノメートルの微細プロセスに対応した露光装置の製造技術に関する特許を出願したとも伝えられている。