長瀬産業とアテックス、メキシコにxEV車向け電動化部品製造の合弁会社
化成品・医薬品事業を中心とした複合商社、長瀬産業(東京都千代田区)は15日、電気自動車(EV)用インバーターのモジュールケースを成型するアテックス(大阪府東大阪市)とメキシコ・グアナファト州・レオンにxEV(BEV、HEV、PHEV、FCV)車向け電動化部品などの製造を手掛ける合弁会社、ATECS INSERT MOLDING MEXICO S.A.DE C.V.(アテックスインサートモールディングメキシコ、AIM)を設立する契約を締結したと発表した。2024年内に設立、26年以降の量産化に向けて生産体制を構築する。
AIMは北米でのxEV車の需要の高まりを受けて設立するもので、xEV車向け電動化部品の部材を現地で調達することで、高品質でありながら安定供給の実現を目指す。製造された部品は、長瀬産業の既存の主要顧客の現地調達化への対応や、米国の製造業を中心に新規顧客に向け展開し、長瀬産業のメキシコ現地法人・Nagase Enterprise Mexico S.A.de C.V.がメキシコでの材料調達と製品販売を行う。AIMには、予めアテックスが日本国内で起工した金型での試作を経て量産体制が可能な状態で生産移管される予定で、生産量は月産数十万個を見込む。
アテックスは長瀬産業のパートナー企業で、xEV車種のインバーターやバッテリーに採用される精密金属インサート成型部品の設計、生産技術、品質に強みを有している。長瀬産業とは、中国のEV市場拡大を見込んで、EVの新エネルギー車向け精密金属インサート成型部品の製造会社として2017年に合弁会社・恵州三力協成精密部件有限公司を設立し、事業を展開している。
株式会社アテックスと合弁会社をメキシコに設立 北米向け xEV 車 電動化部品の製造を拡大
部材の現地調達・日本の生産技術移管と自動化により高品質かつ安定供給を実現