中国の1~6月フォトレジスト輸入額、対日比率5割超を維持

中国税関総署によると、半導体製造に不可欠な材料であるフォトレジストを含む「感光化学品」の中国の日本からの輸入額は、今年上半期(1~6月)に前年同期比16.7%増の6億3800万米ドル(約951億円)だった。同期の中国の感光化学品輸入額の54.2%を占めた。6月は前年同月比5.1%増の1億1200万米ドルで、前月比6.2%増加した。

中国の感光化学品輸入額は拡大を続けており、2016年第1四半期(1~3月)から20年第4四半期(4~6月)のCAGR(年平均成長率)は8.75%だった。21年に入ると増加ペースが加速し、同年は前年比26.6%増加した。今年も増勢を維持し、上半期の輸入額は10.9%増の11億7700万米ドル、第2四半期は10.8%増の6億2700万米ドルだった。近年は、日本からの輸入額が占める比率が平均51.5%で、過去最高水準にある。

フォトレジスト市場は日本企業の独占状態にある。米国が対中半導体輸出規制を強化するなか、中国の半導体業界では、日本が技術拡散防止を理由に、フォトレジストの輸出審査を厳格化するのではないかとの懸念が広がっている。

感光化学品は、中国の税関コード「3707」に示される「写真用の化学調整品(ワニス、膠着剤、接着剤、その他これらに類する調製品を除く)、及び写真用の未混合商品(定量包装もしくは小売用包装された、直ちに使用可能な形状のもの)を指し、感光乳剤、フォトレジスト、その他の写真用化学製剤を含む。

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