アジア最大規模のAIデータセンター、商湯科技が稼働開始

ディープラーニング技術を活かした人工知能(AI)と顔認識技術の研究と開発を手がける中国の商湯科技(香港特別行政区、センスタイム)は24日、AIを用いて大規模な計算が可能なデータセンター「AIDC」が中国(上海)自由貿易試験区(上海自貿区)の一角を占める臨港新区で運営を開始したと発表した。アジアで最大規模のAIデータセンターという。24日付機器之心Proが伝えた。

商湯科技は昨年末に香港マザーボードに上場した際に、臨海新区に2020年7月からAIDCの建設を進めていることを明らかにしていた。施設の敷地面積は約5万8,000平方メートルで、56億元(約1,015億7,300万円)を投じた。

商湯科技が独自に開発した汎用AI基盤「SenseCore」は、ピーク時の演算能力が3,740ペタフロップス超(1ペタフロップスは1秒当たり1,000兆回の浮動小数点演算を実行できる性能)とアジアで最も計算性能の高いAIDCの1つで、タンパク質の構造研究などへの活用が期待されている。

AIDCには、3次元(3D)グラフィックスを描画する際に使う計算処理半導体チップ(GPU)を主に導入。国産半導体を積極的に取り入れ、全てのサーバーがそろう2024年までに国産ハードウエアの比率を50%以上に引き上げる計画。商業向けのほかに、一部の国家機関の基礎科学研究プロジェクトに協力していく意向だ。

現在、中国国内最大のAIコンピューティングセンターは、鵬城実験室(広東省深セン市)運営の「鵬城雲脳II」で、1,000ペタフロップスの演算能力がある。

商湯科技が上海市臨海新区に設けたAIデータセンター(臨海新区より)

亚洲最大AI超算,商汤智算中心AIDC今天启动运营

 

商湯科技

 

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