中国建機メーカーが海外進出加速、成長の原動力に
中国の建設機械メーカーが海外進出を加速している。2023年は海外市場の需要拡大を追い風に、輸出量を大幅に増やした。第14次五カ年計画に当たる期間(21~25年)は、海外販売が増勢を保つとみられており、業界成長を促す原動力となる見通しだ。
中国建機最大手の徐工集団工程機械(徐工機械)がこのほど発表した2024年第1四半期(1~3月)は、海外売上高が106億2000万元(約2341億4900万円)となり、売上高全体に占める比率は44.12%に拡大した。同社は3月末時点で海外に子会社38社、部品センター40カ所を置く。販売エリアは190の国・地域に及び、中国の習近平国家主席が打ち出した巨大経済圏構想「一帯一路」沿線国の95%をカバーした。
三一重工がこのほど発表した2023年12月期本決算は、粗利益率が前年比で3.7ポイント上昇した。海外事業の力強い成長が収益力を押し上げた。中国税関の統計によると、同社は掘削機、クレーン、コンクリートミキサー車の輸出で業界トップの地位を維持している。
中聯科技の今年1~3月期は、海外部門の売上高が前年同期比52.85%増の57億300万元だった。そのうち輸出額は60.95%増加した。
智能制造網によると、方正証券のアナリストは、中国の建機メーカーは技術力を高めるとともに、海外での販路整備を進めて、輸出競争力を磨いていると述べた。