交通「新型インフラ」整備、25年までの計画発表
中国交通部
中国交通部はこのほど、交通分野の「新型インフラ」整備を推進していくための5カ年アクションプラン「交通運輸領域の新型インフラ建設行動方案(2021~25年)」を発表した。中国が掲げる「交通強国」戦略の一環で、ICT(情報通信技術)や自動化設備を用いて道路、航路、港湾のスマート化していくための計画を定めた。
25年までの目標として、新型交通インフラ整備の手本となるいくつかの重点プロジェクトを完成させることや、それに関連する技術標準を制定することを定めた。交通インフラネットワークと輸送サービス網、情報網、エネルギー網の融合発展を促進し、交通インフラの運営効率、安全水準、サービスクオリティを引き上げる。
中でも、「スマート道路」の建設を第1の主要任務に掲げ、道路の維持管理、および各種サービスの両面からスマート化を進める方針を示した。
管理面では、センサネットワーク建設とインフラ整備を同時並行で進め、ビッグデータなどを活用して、道路の点検、評価、早期警戒管理の各能力レベルを引き上げる。
サービス面では、直近で発生した事故など緊急情報を配信するシステムの導入や、スマートインターチェンジ、電気自動車(EV)向け充電・電池交換ステーションの設置などを推進。車両と道路側との通信を行う路車協調型システムの活用シーンも段階的に増やす。
このほか、交通インフラのスマート化と並行して、5G(第5世代移動通信システム)技術に代表される通信情報インフラ整備や、中国版の全地球測位システム(GPS)「北斗」システムの活用、サイバーセキュリティの強化を重点的に進めていくと記した。