先進的な水素製造装置がTERA-Awardコンテストで最高賞と100万ドルを獲得

【香港2024年4月23日PR Newswire=共同通信JBN】Towngasが主催する第3回TERA-Award Smart Energy Innovation Competition(TERAアワード・スマートエネルギー革新コンテスト)の結果が香港で発表されました。金賞と賞金100万米ドルを獲得したのは中国の研究チームによる先進的なアルカリ水素製造装置のプロジェクトで、水素製造コストを大幅に削減しました。また、イスラエルの研究チームは、実際の環境に近い環境下での水素貯蔵で銀賞を受賞し、別の中国の研究チームは多用途の熱/冷熱エネルギー貯蔵材料で銅賞を受賞しました。

100万米ドルの賞金とともに金賞を受賞したのは中国のHua Xia Hydrogen Technologyです。同社は、水の電気分解による水素製造の高効率設計を開発しました。水素1立方メートルあたりに必要なDC電力は4.3kWh未満です。この技術により、再生可能エネルギーから直接水素を製造することが可能になり、設備コストを削減し、長期的な運用の安定性が向上します。産業、運輸、電力、建設などさまざまな分野で応用することが可能で、水素製造に低コストのソリューションを提供します。

銀賞プロジェクトの「Reshaping H2 Storage and Transportation(H2の貯蔵と輸送を再形成する)」はイスラエルの研究チームによるものです。同チームは水と重炭酸塩を使って水素を貯蔵し、非毒性、不燃性、非爆発性などの利点を実現しました。また、大気温度に近い温度と圧力で輸送できるため、水素の貯蔵・輸送コストを1キログラムあたり1米ドル未満に抑えることができます。

銅賞は、高効率の相変化材料(PCM)技術を利用し、従来の冷凍・加熱ソリューションに取って代わるプロジェクトが表彰されました。PCMは、セ氏マイナス150度からセ氏1000度までの温度で熱エネルギーや冷熱エネルギーを吸収・貯蔵することができるため、空調、低温貯蔵、データセンターなどの用途に適しています。この技術は、より安全で安定した温度制御を実現すると同時に、ゼロカーボン・ピークシフトと最大20%の省エネを達成します。

第3回TERA-Awardには、世界59の国・地域から450件のゼロカーボンプロジェクトが寄せられ、前年比で60%増になりました。TERA-Awardの創設者であるLee Ka-kit博士は「TERA-Awardは、世界のエネルギー技術革新の起業家が集うプラットフォームとなり、科学者が研究の成果を市場投入するための包括的なサービスを提供しています。また、私は、TERA-Awardブランドがゼロカーボン技術のコンテストからアクセラレータープラットフォームに昇格するのを発表できることをうれしく思います」と述べました。Lee博士は、より多くの世界のゼロカーボン技術起業家がTERA-Awardに参加し、技術革新を通じて持続可能な未来の創出で協力することを呼び掛けました。

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