中国で薄型ディスクレーザーの応用推進、国家プロジェクト始動

(深セン技術大学のリリースより)

中国でこのほど、薄型ディスクレーザー(Thin Disk Lasers、TDLs)の産業応用推進に向けて、結晶体の薄型加工や次世代の増幅器デバイスの開発を進める国家プロジェクトが始動した。科学技術部が「第14次五カ年計画(2021~25年)」期間中に推進する国家重点研究開発プログラムである「新型ディスプレイおよび戦略性電子材料開発」の重要な一環として推進されるもので、深セン技術大学を筆頭に、研究機構や企業が参加する。

9日付智能制造網によると、参加メンバーは、深セン技術大学、中国工程物理研究院・上海激光等离子体研究所、江蘇師範大学、レーザー機器メーカーの大族激光科技産業集団、中国科学院半導体研究所、江蘇第三世代半導体研究院。

薄型ディスクレーザーは、潜在力を備える高効率なレーザー光源の一種。レーザー利得媒質を超薄のディスク状の結晶構造(直径約10~25ミリ、厚さ約100~300マイクロメートル)にすることによって、結晶体の散熱効率を著しく高め、レーザービームの品質を高めることができる。1994年にドイツ・シュツットガルト大学のAdolf Giesen博士が薄型ディスクレーザーの概念を打ち出し、その構造のメリットや優れたレーザー性能が国内外の研究機関から注目を集め、ディスクレーザーのパルス発振方式や連続発振方式に関する研究が進められてきた。

薄型ディスクレーザーは、レーザー機器の高パワー化・高エネルギー化を実現する理想的なソリューションとして、製造業や基礎科学研究などの領域で実用化されているが、中国では、薄型結晶体の精密加工や、レーザー利得媒質のような増幅器デバイスといった中核技術が育っておらず、実用化を大きく制限している。

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