華為、HarmonyOS対応アプリ開発でネット出前の美団と提携

中国通信機器大手の華為技術(ファーウェイ、広東省深セン市)は13日、中国のネット出前サービス最大手の美団(メイトゥアン)と業務提携すると発表した。華為独自の基本ソフト(OS)「鴻蒙(Harmony)OS」に対応したネイティブアプリの開発で協力する。

合意書によると、華為は、美団によるHarmonyOS対応アプリの開発を全面的にサポートし、これまで米グーグルや米アップルのOSを搭載した端末経由でしか利用できなかった美団のアプリサービスをハーモニー搭載のスマートフォン、タブレット、車載設備などからも使えるようにする。

華為にとって、小売業者である美団とのHarmonyOSを通じた提携は画期的で、美団の高度にデジタル化されたオンラインサービスで華為のユーザー市場をさらに拡大すると期待されるほか、美団にとってもデジタル化戦略を促進することになるとみられれている。

美団は2021年、自社のプラットフォーム戦略を「フード+プラットフォーム」から「小売+テクノロジー」へと格上げし、研究開発投資を増やしている。2022年の研究開発費は前年比24%増の207億元(約4,359億円)で、過去最多だった。22年11月には正式にロボット研究所を設立。現在までに、自動配送車、配送ドローン、室内ロボット、接客サービスロボットを独自に開発している。

華為は今年9月、次期HarmonyOS「Next」からAndroidアプリのサポートを終了すると発表し、HarmonyOS対応のネイティブアプリ開発計画を始動すると発表した。今後3年間で100億元(約2,080億円)を投資し、パートナーに技術サポート、マーケティング、ビジネス協力などあらゆるリソースを提供するとしている。

これまでに金融、旅行、SNSなどさまざまな分野の企業や開発者が同開発計画への参加を表明し、HarmonyOSアプリケーションの普及が加速している。 今年8月時点で、HarmonyOS搭載のデバイスの数は7億台を超え、開発者220万人が開発に参画している。

HarmonyOS

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