アプリの個人情報収集、中国政府が指針
インターネット規制当局の国家互聯網信息弁公室など中国政府の関連4部門はこのほど、インターネットアプリケーション配信事業者を対象とした新たなガイドラインを発表した。アプリサービスを提供するにあたって収集が必要な個人情報の範囲を示しており、範囲を超えた個人情報の提供に同意しない利用者に対して、アプリの基本機能の利用を制限することを禁じる旨を明確に示した。5月1日から適用する。
国家互聯網信息弁公室、工業和信息化部、公安部、国家市場監督管理総局が連名で、「常見類型移動互聯網応用程序必要個人信息範囲規定(一般的なモバイルインターネットアプリケーションサービスに必要な個人情報の範囲の規定)」を発表した。「中国網絡安全法(中国サイバーセキュリティ法)」では、インターネット事業者による個人情報の収集・利用の合法性や正当性を求めるとともに、利用目的の達成と無関係な個人情報の取得を禁止しており、これらの原則を確実に履行するための指針となる。
39種の一般的なアプリサービスをリストアップした上で、それぞれの基本機能と、それを達成するために必要とする個人情報の内容を記した。例えば、地図アプリの基本機能は「位置情報とナビゲーション」、必要な個人情報は「現在地、出発地、目的地」と規定。インターネット予約タクシーは、基本機能を「ネット予約タクシーサービスと従来タクシーによる迎車サービス」とし、必要な個人情報として、携帯電話番号や、支払額や決済方法などを定めた。