アリババクラウド、設立から11年で初の黒字

中国の電子商取引最大手アリババグループ(浙江省杭州市)は2日、自社のクラウドコンピューティング事業部門の子会社、アリババクラウド(阿里雲)が2020年第4四半期(10~12月)に初めて黒字化を達成したと決算報告書で明らかにした。

決算報告書によると、アリババクラウドの昨年通年の売上高は前年比50%増の161億1,500万元(約2,613億8,530万円)で、調整後EBITDA(利払い・税引き・償却前損益)は2,400万元だった。2009年の設立から11年連続で赤字だったが、初めて黒字を計上したことになる。

クラウドでビッグデータの活用方法やフロントエンドが進化したほか、新型コロナウイルス感染症の世界的な流行の影響で、多くの企業や個人がクラウドへの移行を選択した。

アリババグループの張勇・董事会主席兼執行官はこのアリババクラウドの成長について、「主にインターネットや小売業界、および公共部門からの収益によるものと、アリババグループによる長期的な投資の結果だ」とコメントしている。

世界の大手IT企業がクラウドコンピューティング事業を手掛けているが、事業単体の自己資金だけで運営することは困難とみられている。20年の時点では、アマゾンが提供するクラウドコンピューティングサービスであるアマゾンウェブサービス(AWS)とアリババクラウドだけが上場企業の中で利益を上げるにとどまている。

米調査会社IDCによると、20年の世界でのクラウドコンピューティングサービスへの支出額は前年比33%増の1,420億米ドル(約14兆8,506億4,400万円)に達した。

米調査会社のガートナー 社によると、21年の世界での公共部門のクラウドコンピューティングへの支出は前年比18.4%増の3,049億米ドルに達すると予想している。多くの企業が市場シェア獲得を狙って多額の投資を続ける中で、競争はますます激しくなるとみている。


连续亏损11年,阿里云终于“转正”了!

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