美的集団が医療機器業界に本格参入、万東医療科技に出資
中国のA株上場企業の医療機器メーカー、北京万東医療科技は2日、中国の大手家電メーカー美的集団(ミデア)が北京万東医療科技の株式の29.9%を22億9,700万元(約374億円)を取得し、支配株主となったことを発表した。美的集団が正式に医療機器業界へ本格参入したことになる。億欧大健康が3日伝えた。
北京万東医療科技は中国国内で初めて医療用エックス線装置を開発・製造した企業で、近年は医療画像機器や画像診断装置の製造や販売、医療画像診断サービスを主な事業としている。
昨年第1~第3四半期(1~9月)の売上高は前年同期比15.6%増の7億3,600万元、純利益は62.5%増の1億4,800万元だった。
美的集団は2017年、製薬大手の広州医薬集団と戦略的協力を構築し、医療用ロボット、ビッグデータなどの分野開発に着手した。美的集団は同年、医療・介護機器の共同開発を目的にロボットメーカー世界大手の安川電機とも業務提携し、医療機器分野へ業務領域の段階的な拡大を図っていた。
美的集団の他にも、大手製造会社が医療機器業界へ相次いで参入している。昨年10月、エアコン大手の珠海格力電器(広東省珠海市、グリー)が5,000万元で天津格力新暉医療設備を設立し、第三種医療機器の運用、消毒機器の製造および販売などを手掛けている。中国家電最大手、海爾(ハイアール)の子会社である青島海爾生物医療は、主に医療用低温貯蔵装置を製造し、医療用空気清浄装置、高圧蒸気滅菌装置などを次々と発売している。