華為、22年決算は増収減益
「5年間は車を製造しない」と任氏
中国通信機器大手の華為技術(ファーウェイ、深セン市)が3月31日発表した2022年通期決算によると、売上高は前年比0.9%増の6,423億3,800万元(約8兆5,944億円)、純利益は68.7%減の355億6200万元だった。
売上高の内訳は、通信キャリア事業が前年比0.9%増の2,840億元、企業向けエンタープライズ事業が30%増の1,332億元、スマートフォンなどターミナル(コンシューマー)事業が11.9%増の2,145億元、その他が13.6%増の107億元。
華為は研究開発(R&D)投資を拡大し、22年には1,615億元に達し、年間売上高の25.1%を占めた。過去10年間の研究開発費の累積は9,773億元以上に達している。
■「華為は車を製造しない」と創業者・任氏
3日付の財経網など中国報道によると、華為の創業者の任正非氏は3月31日、インターネットの公式社内文章の中で「華為は(自社ブランドでは)車を生産しない」「有効期限は5年」と改めて強調したもようだ。 「華為汽車」として自社ブランドで自動車を生産するような報道が相次いでいることを指摘しているとみられ、あくまで当面は既存の自動車メーカーのブランド下で共同開発を進める計画であることを強調する意図があるとみられる。
さらに、任氏は共同開発の車での同社会社ロゴの使用条件についても言及し、車の宣伝や外観に「Huawei」または「HUAWEI」を使用できないとした。 また、「華為問界」や「HUAWEI AITO」という名称の使用も禁止する。
華為は既に賽力斯集団(セレス・グループ)と共同で2022年、華為の独自の基本ソフト「鴻蒙(ハーモニー)OS」を搭載し設計したブランド車種「AITO」を発売している。
また、華為のスマートカー事業を率いる余承東最高経営責任者(CEO)は1日、北京で開催された電気自動車(EV)関連のフォーラムで、奇瑞汽車、北京汽車集団、安徽江淮汽車集団とそれぞれ提携してEVの開発を進めることを明らかにしていた。