中国初「量子チップ冷蔵庫」、安徽省で稼働開始

中国の量子コンピューター開発会社である合肥本源量子計算科技(ORIGIN QUANTUM、安徽省合肥市)などで構成される安徽省量子コンピューティング工学研究センターの研究チームがこのほど、中国初となる量子チップ保存用の高真空ストレージボックスの開発に成功し、安徽省にある国内1本目の量子チップ生産ラインで使用を開始した。

量子コンピューターの中核部品である量子チップは、保存環境に極めて高い条件が求められる。特に量子チップに含まれる超伝導材料は大気中の酸素や水分子と化学反応を起こしやすいため、適切に保存しないと使用できなくなる。

研究チームが開発したストレージボックスは、量子チップに高真空の保存環境を提供し、「冷蔵庫」のような役割を果たす。保存スペースの室内圧力を調整することで、両チップの「鮮度」を保つ。

ストレージボックスは3つのスペースを持ち、いずれも独立して操作ができる。リアルタイムで真空度をモニタリングできるシステムも搭載しており、安定した保存環境を提供する。ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI)機能を搭載し、全自動操作を実現した。

中国では今年1月、国内初の量子チップ生産ラインが安徽省合肥市で稼働した。同市を拠点とする合肥本源量子計算科技が開発した。量子チップ冷蔵庫の導入により、同生産ラインの量産環境が完全に整ったことになる。

《中国商报》我国首条量子芯片生产线诞生国产“量子芯片冰箱”

合肥本源量子计算科技有限责任公司

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