著名投資家の李開復氏がAI新会社設立へ、Chat GPTモデルに挑戦
米国人計算機科学者で、中国で著名な投資家でもある李開復氏は19日、人工知能(AI)の開発を手掛ける新会社「Project AI 2.0」の設立を計画していると発表した。 すでに新会社のチーム編成を開始しており、 単なる「中国版ChatGPT」の開発ではなく、これを使った生産性アプリケーションのエコシステムを構築すること目標としていると意気込みを述べた。
新会社では、大規模言語モデル、自然言語処理(NLP)、マルチモーダル、アルゴリズムから分散アーキテクチャまで、世界トップレベルの技術者を集める計画だ。
今年に入ってから、米Open AIのチャットサービス「ChatGPT」は世界的に技術革新の議論を巻き起こした。 李氏は「ChatGPTの誕生はAI2.0時代の到来を意味する。 AI2.0時代の到来は、中国がAI分野のプラットフォーム競争に参画する最初のチャンスとなる 」と述べた。
AI2.0の定義について、李氏は大きく3つの特徴を持つべきだと指摘する。まず第1に、手作業によるラベル付けが不要で、大量のテキストを読み込んで自己教師付き学習ができること。次に、モデルの規模が大きく、訓練に数千のGPU(画像処理装置)を必要とし、膨大なデータと資金を消費すること。最後に、クロスドメイン能力を持ち、テキストから拡張して異なるドメインのタスクに合わせて微調整を行い、より低コストで訓練できることとしている。
李氏は、中国の次世代ハイテク企業を育てることを目的としたベンチャーキャピタル、創新工場(北京)企業管理股フン(シノベーション・ベンチャーズ)の創業者。台湾生まれ。