深セン市が製造業支援策、最大3,000万元補助
深セン市工業和信息化局は12日、製造業向けの支援策を発表した。企業の増産や、市場開拓、通信ネットワークの高速化をサポートする内容で、6月までの時限措置。各種の補助金を用意しており、支給額は最大3,000万元(約5億7,744万円)に上る。
具体的には、シフト制勤務の調整などを通じた生産体制の強化を奨励。第1四半期の工業生産額が1億元以上に達し、かつ、前年同期比増加額が15%に達した企業に、最大100万元の補助金を給付する。
民生用電子機器やパネル、半導体チップなど業種に的を絞った支援策も用意。売り手と買い手を結び付けるマッチングイベントを第1四半期中に5回開催する。さらに、電子部品とIC製品の国際取引センターも稼働させ、第1四半期の取引額が100億元に到達すれば500万元のインセンティブを支給する。当該分野の政府調達プロジェクトと、政府が出資する情報化プロジェクトの進ちょく率も高め、第1四半期中に通年の調達額目標の3割達成を目指す。
製造業向けの通信ネットワークインフラ整備も急ぐ。1,000Mbps以上で通信できるギガビット回線と、5G通信ネットワークの構築を進め、OTN(光伝達網)につながるネットワーク機器数を1,600機器以上、5Gの屋内通信を可能とするシステムの設置数を9,000個以上新設するという年間目標を立てた。うち6月末までに同目標の6割達成を目指す。
その上で、OTNネットワーク機器の設置に1機当たり2万元、5G屋内システムの設置に1万元の補助金を用意。設置した企業にそれぞれ最大800万元、3,000万元を補助する。
生命維持に必要な医療機器や医薬品の生産能力も増強する。ECMO(Extra Corporeal Membrane Oxygenation:体外式膜型人工肺)、人工呼吸器などを生産する企業を対象に、生産ラインの改良投資を支援。2022年12月1日から23年3月31日までの期間に購入した設備について、購入額の3割を超えない範囲で最大3000万元を補助する。