テクノロジー企業の資金調達支援へ、上海など5都市に先行モデル区
中国政府は、テクノロジー企業の資金調達支援を強化する。上海市など5都市にモデル区を設け、企業が資金を調達しやすいよう、金融システムを改革する。
中国人民銀行、国家発展改革委員会など8部門が18日に出した通知によると、モデル区建設地は、上海市、南京市(江蘇省)、杭州市(浙江省)、合肥市(安徽省)、嘉興市(浙江省)の長江デルタ都市。長江デルタ地域の一体的な発展を目指す「長江デルタ区域一体化発展計画網要」と、産業力強化と総合的な国力の向上を目指した「国家イノベーション駆動発展戦略綱要」に沿った具体的なアクションとなる。
計画案は、広範、多層的、かつ持続可能な「科創金融(科学技術イノベーション産業向け金融サービス)」システムの形成に向けて、金融機関の組織体系の健全化、金融商品の刷新、資本市場の活用、科学技術と金融の融合、金融リスクの防止・抑制――など7方面において19項目の具体的な施策を提示した。
このうち、資本市場の活用においては、テクノロジー企業の上場を支援していく立場を明示。「ソフトウエア、ビッグデータ、人工知能(AI)など分野の優良企業の国内上場を奨励していく」との文言を盛った。モデル区内企業の起債も支援するとした。