中国チップメーカーの研究開発費比率、米国大手を上回る

AI(人工知能)ブームの中、中国は科学技術分野における自力更生を継続的に推進している。2026年第1四半期(1〜3月)の決算によれば、中国のチップ大手企業は売上高に占める研究開発(R&D)費の割合を米国のチップ大手を上回る水準まで高めている。

香港サウスチャイナ・モーニング・ポストは6日、取引所への提出書類に基づき、北京に本社を置くムーアスレッド(摩尔线程)が26年3月までの四半期において売上高の半分を研究開発に充てたと報じた。同期間、上海に本社を置く沐曦集成電路(METAX)の研究開発費比率は45%だった。

これに対し、近年のAdvanced Micro Devices(AMD、アドバンスト・マイクロ・デバイセズ)、Intel(インテル)など米国チップメーカーの研究開発費は通常、売上高の20〜30%を占める。NVIDIA(エヌビディア)の研究開発費比率は22年の27.2%から25年の8.6%へと急落した。エヌビディアはこれを、先進AIチップへの強い需要に支えられた26年1月25日終了の会計年度における売上高の急増(2,159億ドル)によるものだと説明している。

研究開発費比率は高いものの、多くの中国チップ企業の研究開発費の絶対額は依然として米国大手に及ばない。取引所への提出書類によれば、エヌビディアの26年1月25日終了の会計年度における研究開発費は185億ドル(約2兆8860億円)、AMDの25年12月27日終了の会計年度における研究開発費は80億ドル、インテルの同期間の研究開発費は138億ドルだった。これに対し、沐曦集成電路の25年の研究開発費は10億元(約230億円)、摩爾線程(Moore Threads)は13億元だった。

しかし報道は、中国チップメーカーの研究開発費は継続的に増加しており、米国の競合他社との差が縮まりつつあると指摘した。26年第1四半期、摩爾線程の研究開発費は前年同期比50%増の3億6,900万元となり、MetaXの研究開発費は16.3%増の2億5,300万元に急増した。

売上高の成長に伴い、中国企業の研究開発費比率は米国同業他社の水準に近づくと見込まれている。この傾向はより成熟したチップ企業においてすでに現れている。寒武紀科技(Cambricon)は沐曦集成電路や摩爾線程より4年早く設立されており、26年3月までの四半期における研究開発費の売上高比率は11.2%で、前年同期の24.5%を下回った。同社の26年第1四半期の業績は際立っており、売上高は160%増の29億元、利益は185%増の10億元に急増した。寒武紀科技は売上高の増加を「AI業界における算力需要の継続的な急増」によるものだとしている。

科学技術イノベーションと産業イノベーションの深い融合を推進するため、中国の研究機関と企業は研究開発への投資を継続的に増やしている。中国国家統計局のデータによれば、25年通年の中国の研究・試験発展(R&D)経費支出は3兆9,262億元で、前年比8.1%増、GDP(国内総生産)に対する比率は2.80%となった。国家統計局長の康義氏は、これは中国が初めてOECD加盟国の平均水準を超えたと紹介した。

研究開発費の資金構成からみると、企業はすでに中国の科学研究の主力となっている。昨年12月、欧州委員会は世界で最も研究開発投資が多い2,000社(Top2000)の24年における研究開発状況を分析した。これらの企業は世界45カ国・地域から選ばれ、50万社以上の子会社を持ち、総研究開発投資額は1兆4,460億ユーロ(約265兆4856億円)に達し、世界の企業研究開発投資総額の90%以上を占める。

この2,000社の中で、中国企業の総数は581社に達し、前年から2社純増し、数量では世界第2位となった。入選した中国企業の中で、中国通信機器大手の華為技術(ファーウェイ、広東省深セン市)は世界第6位に位置し、研究開発費の増加が比較的速いトップ企業には中国の電気自動車(EV)大手、比亜迪(BYD、広東省深セン市)・宝山鋼鉄・小米(シャオミ)が含まれる。華為の公式サイトによれば、25年の華為の研究開発投資総額は1,923億元に達し、年間売上高の約21.8%を占めた。韓国メディアはこの数値がサムスン電子とエヌビディアを上回ると報じている。

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