米国、対中半導体関税を27年まで延期 半導体産業に18カ月の猶予期間

米国政府は現地時間23日、中国製半導体製品に対する輸入関税の引き上げを2027年6月まで延期すると発表した。中国のレアアース(希土類)輸出規制に直面する中、トランプ政権による中国との緊張緩和を図る取り組みの一環とみられる。
米通商代表部(USTR)が同日に、連邦官報で公表した文書によると、約1年前に開始された1974年通商法301条に基づく調査の結果として、中国が非市場的な政策を通じて、長年にわたり半導体分野での主導的地位を押し上げてきたと判断した。ただ新たな関税が正式に発効するまでの今後18カ月間、中国の半導体製品に対する初期関税率はゼロに据え置かれるとした。
分析筋は、関税引き上げの時期を少なくとも18カ月先送りしたことについて、トランプ政権が短期的には米中貿易摩擦の緩和を図る一方、将来の交渉に向けた政策カードを温存する狙いがあるとみている。交渉が決裂した場合には、関連する関税措置が再発動、あるいは強化される可能性もある。
今年10月には、いわゆる「貿易戦争」を巡り、米中両国が段階的な休戦合意に達しており、その中には米国による一部関税の引き下げや、中国によるレアアース金属の輸出再開などが含まれていた。
USTRの最新文書によれば、関税引き上げの具体的な発効日は27年6月23日とされている。具体的な関税率は、少なくとも発効の1か月前までに確定・公表される予定だ。
今回の通商法301条に基づく調査は、バイデン前政権時代にまでさかのぼり、主に成熟プロセス(旧世代)チップが対象となっていた。
新たに設定された27年6月という時間軸は、米国企業に対し、より明確な政策見通しを提供するものといえる。これまで複数の企業が、関税政策が自社の事業やサプライチェーンに与える影響を注視していると表明してきた。
なお、今回の関税措置は、トランプ政権が通商法232条に基づき検討している別の対中半導体関税とは異なり、法的根拠や政策ルートは相互に独立している点には注意が必要だ。
中国外交部は反発
中国外交部の林剣報道官は24日の定例記者会見で、米国が27年から中国の半導体産業に対して関税を課す方針を示していることについて、「中国は米国による関税の乱用および中国産業への理不尽な抑圧に断固として反対する」と表明した。米国のこうした行為は、世界のサプライチェーンと産業チェーンの安定を乱し、各国の半導体産業の発展を妨げるものであり、最終的には他国だけでなく米国自身の利益も損なうものだと指摘した。



