ソフトバンク、20億米ドルで米インテル株取得へ

ソフトバンクグループは19日、米半導体大手Intel(インテル)の株式20億米ドル(約2952億円)相当を取得することで合意した。この投資によりソフトバンクはインテルの第5位株主となる。苦境に立つ同社に対する信任を示すと同時に、米国市場での投資を一段と広げる動きとなる。

共同声明によると、ソフトバンクは1株23米ドルでインテルの普通株を取得する。発表後、インテル株は時間外取引で約5%上昇。直前のニューヨーク市場での終値は23.66米ドルで、年初来18%の上昇を記録していた。

ソフトバンクは米国事業を拡大しており、最近では鴻海精密工業(フォックスコン)がオハイオ州に保有していた電気自動車(EV)工場を買収。また、OpenAIやオラクルと組み、大規模データセンター「スターゲート」計画の立ち上げにも参画している。

一方のインテルは、業界での後れを取り戻し、再びテクノロジーリーダーの地位を確立しようとしている。現在はトランプ政権とも交渉中で、米国政府が同社株式の約10%を取得する可能性が取り沙汰されている。時価総額約1,000億米ドルのインテルにおいて、10%の持ち分は政府を主要株主の一角に押し上げる規模となる。

インテルの最高経営責任者(CEO)であるLip-Bu Tan(リップ・ブー・タン、陳立武)氏は、半導体業界のベテランであり、今年初めに就任。かつてソフトバンクの孫正義氏とも共に仕事をした経験を持つ。声明の中でタン氏は「ソフトバンクとの関係をさらに深められることを非常に嬉しく思う。ソフトバンクは数多くの新技術や革新分野でリーダー的存在であり、米国の技術力と製造業の強化という我々の目標を共有している。インテルへの信頼に感謝し、この投資を通じてその実現を目指す」と述べた。

SoftBank Group and Intel Corporation Sign $2B Investment Agreement

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