インテル、米政府が195億米ドルの支援決定
米商務省は現地時間20日、米半導体大手Intel(インテル)に85億米ドル(約1兆2855億円)の補助金、および最大110億米ドルの融資、合わせて195億米ドルを提供すると発表した。インテルの米国での先進半導体生産を支援するためで、国内半導体産新興に絡む米政府の拠出として最大となる。
米国が今回発表した支援は、半導体の国内生産拡大に向けた22年の「CHIPS・科学法」の一環。米国は、同措置を通じて、半導体生産拠点がアジアへ移転していくという数十年続く流れを逆流させることを狙う。
インテルは向こう5年間で1000億米ドル超規模の米国への投資計画を既に明らかにしている。ジーナ・レモンド商務長官は以前に、2030年までに世界の先端ロジック半導体の約20%を米国内で生産するとの目標を発表し、「インテルの投資はこの目標を実現する上で重要になる」と述べた。
インテルに提供する資金は、アリゾナ州、オハイオ州、ニューメキシコ州、オレゴン州の米4州での工場新設や既存工場の改良に充てる。
レモンド長官は、インテルがアリゾナで進める複数の工場新設・改良プロジェクトのうちの1カ所は年内の稼働を予定するほか、オハイオ州の新工場は26年の完成を目指していると明かしている。